業務委託契約を結ぶ際の注意点
今回お届けするのは、前回に引き続き「契約書」に関する相談です。
このブログを読んでくださる依頼者の中には、契約書を結ぶことの多い経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな皆様にお役にたてるコンテンツになっておりますので、ぜひご一読頂けますと幸いです。
今回の記事は、業務委託契約を結ぶ際に注意してほしいことついて紹介します。
ー 今回のご相談内容 ー
当社は、これまで、口頭で業務委託を受注してきましたが、契約書を交わそうと思います。
どういう点に注意して作成したらよいでしょうか?
「教えて!高島先生!」
当事務所代表弁護士高島秀行がお答えします。
日本は、経済で先進国などと言われていますが、どの業界でも契約書を交わして取引をする習慣はありません。
しかし、最近、上場企業が法令遵守(コンプライアンス)を実現するためのシステムを構築することを強制された結果、上場企業と取引する企業は、中小企業であっても、きちんと契約書を交わし、その契約書を遵守することを要請されるようになりました。
そこで、中小企業でも、契約書をきちんと交わそうとするところが増えてきました。
取引の際の契約書を整備していると、「小さい会社なのにこんなに契約書をきちんとしている会社なんだ。」と取引先からの評価が高くなり信用されるという時代になってきています。
さて、その契約書に何を記載するのか、最初は悩んでしまうかもしれません。
しかし、契約書には、当たり前のことや気になること記載すればよいのです。
業務委託を受けるときには、何を決めるでしょうか。
まず、何をいくらで行なうかということだと思います。
そして、納期をいつにするかを決めるでしょう。
だから、契約書にも、
①どういう業務を(委託業務の内容)、
②いつまでに(期限)、
③いくらで(代金)、
行なうかを記載するのです。
当然、
④代金をいつ支払うのか、
ということも大切です。
契約で定める当たり前のことはこれだけですが、よく取引が始まってからトラブルになる事項には次のようなことがあります。
⑤委託業務内容の追加や変更はどうするか、
⑥契約はどういうときに止められるか、
⑦契約を止めるときには、それまでにやった業務の代金はどう清算するか、
⑧委託業務を行なうのに必要な道具、資料、実費はどちらの費用負担とするかなどがあります。
契約書にはこれらを記載し、その他に、「もしもこういうことがあったらどうしよう?」ということがあれば、契約の相手と話し合って、合意できたらその内容を書けばよいのです。
高島法律事務所では、契約書の作成の分野において多数の解決事例をもっています。
まずは、「相談」という形で、第一歩を踏み出し、公正証書作成のお手伝いをさせてください。経営者である依頼者の力になれるよう邁進いたします。