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業務提供誘引販売取引における注意点
今回お届けするのは、業務提供誘引販売取引に関する相談です。
このブログを読んでくださる依頼者の中には、業務提供誘引販売取引に関心の高い経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな皆様にお役にたてるコンテンツになっておりますので、ぜひご一読頂けますと幸いです。
今回の記事は業務提供誘引販売取引における注意点をご紹介します。
ー 今回のご相談内容 ー
ある会社から「当社のパソコンを購入し、研修を受ければ、代理店となれ、ホームページの作成業務やパソコン教室の講師業務の発注が受けられる」との勧誘を受けて、
月1万5000円のローンを組んで、パソコンを購入し、研修を受けましたが、仕事の発注は全く来ません。
契約を解除して、ローンの支払を止めることはできますか。
「教えて!高島先生!」
当事務所代表弁護士高島秀行がお答えします。
最近では副業が認められるようになり、また、一社で一生を過ごすことも少なくなってきており「手に職をつけなければならない」と考えている方は老若男女を問わず、多くなっています。
ご質問のケースは、皆さんのこういう気持ちに付け込んで、流行っている悪質商法で、内職商法、モニター商法などと呼ばれています。
しかし、これらの被害が多くなったため、「特定商取引に関する法律」が施行され、これらの取引について、契約時に書面を受け取ったときから20日間のクーリングオフを定めた書面を渡さなければならないとされました。
したがって、このクーリングオフの書面を受け取っていない間は、研修を受けた後でも、クーリングオフにより契約を解除することができます。
そして、これは、ローンを組んでいる金融機関に対しても主張することができますので、クーリングオフしたことを金融機関に言えば、ローンを支払う必要はなくなります。
この内職商法、モニター商法などを、法律では、業務提供誘引販売取引と言っています。
業務提供誘引販売取引については、契約時に渡す書面にクーリングオフができることだけでなく、どのような仕事を発注するか、その仕事の量や、その発注した仕事に関する報酬の単価、支払方法についてまで、細かく記載しなければなりません。
これらについて、契約時に受け取った書面に記載がなければやはりクーリングオフが可能です。
業者は、契約時に法律で定められた事項を記載した書面を渡さなければ、行政指導もあるし、刑事罰も科されることとなっています。
しかし、いくら法律で規制されても、今度は内職商法やモニター商法とは別の新しい詐欺まがい商法が出てくることが予想されます。うまい話が来た場合、どうしてそんなにうまい話を相手が自分でやらないのか、どうして自分だけに来たのかよく考える必要があります。
高島法律事務所では、消費者契約の中途解約に関わる紛争において多数の解決事例をもっています。
まずは、「相談」という形で、第一歩を踏み出し、あなたと紛争解決・悩み解消のお手伝いをさせてください。経営者である依頼者の力になれるよう邁進いたします。